Gibson J-160E

Gibsonｊ-１６０E　トータルリペアの御依頼を頂きました。

９０年代製の１６０Eの中には仕様が異なる二つのタイプのものが存在していました

一つは今回のギターxブレーシング　ノーマルサドル仕様　

もう一つがお馴染みのラダーブレーシング　アジャスタブルサドル仕様

二つを弾き比べるとその違いははっきりと音にあらわれています。

今回オーナー様の御希望でノーマルサドルブリッジ仕様からアジャスタブルブリッジ仕様へ変更を行いました。

全体を診断した結果経年変化が見られる箇所が所々ありこのままですと本来の鳴りが引き出せないと判断しトータルリペアをさせていただくことになりました。

ブリッジを製作するにあたりまず問題点はボディーの膨らみと落ち込みでした

アジャスタ式のサドルは位置が決まっている分寸分の狂いなく納めないと正確なピッチが確保できません

写真①のようにブリッジが前屈みになっていると当然本来の鳴りとピッチは確保できません。

まず初めにとりかかった作業はこの原因である膨らみと落ち込みの修正からでした

膨らみは外からの圧力　落ち込みは中からの圧力で経過を見ながら行います

ブレーシングも所々剥がれ強度と音質を確保できていない状況でした。

トップの修正　ブレーシング再接着他諸々整った状態でブリッジの製作を行いました

取り付けたサドルの材質はセラミック仕様のサドルです

xブレーシング　アジャスタブルブリッジ仕様の１６０Eは存在していないので新感覚な一本に仕上がりました。

完了後しばらく経過をチェックさせていただきオ-ナー様の元へ発送させていただきました

この度は工房２２０に御依頼頂き誠にありがとうございました。